マカオで初めての鉄道として2015年に開通予定の実物大の車両が
マカオで初めて一般公開された。車両は三菱重工業製で、同社が
シンガポールや香港などで納入した実績がある「熱帯仕様」の技術を
生かして設計・製造された。公開を待ちかねていたマカオ市民が初めての
電車の感触を確かめていた。
車両の名称は「浜海巡航(オーシャン・クルーザー)」。
列車は2両編成で、すべて無人・全自動で運行される。
昨年1年間で人口の約50倍にあたる2800万人が訪れた観光都市で
あることを意識し、車両の前方や側面の窓ガラスを大きめにとったのが特徴。
車内の照明に発光ダイオード(LED)を採用したほか、ブレーキを
かけた時の電力をバッテリーにため込む機能などを備え、電力消費量の
抑制にも配慮した。
マカオ初の鉄道となる「澳門軽軌列車」は全長約21キロメートル。
広東省珠海市と隣接するマカオ半島最北部の「関閘」から〓仔(タイパ)島の
フェリーターミナル「〓仔客運碼頭」まで計21の駅を設置する。
三菱重工は昨年3月、車両計55編成のほか、電力や信号、軌道、通信、駅の
プラットホームの安全ドア、改札の料金徴収システムなどをマカオ政府から
受注している。(マカオ=川瀬憲司)
【記事:日経産業新聞,2012.06.26】
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